水に沈む木

温める(空焚き)

「香といえば沈」と言われる香の王様「沈香」。
沈香樹という香木で、ベトナムやインドネシア、マレーシアなどの東南アジアの山岳や密林地帯に生息するジンチョウゲ科ジンコウ属の常緑高木(←ググりました。暗記してないので)です。

で、この木が水に沈むんですよ。
一般的な木の比重って0.3とか0.4とか。
密度の高い堅い木で0.7とか。水には浮かびます。
沈香は「沈水木」ともいわれる通り、水に沈みます。
なぜか?

木の内部に樹脂が多く(場合によってはそんなにないものも)含まれるため、比重が水より大きくなり沈むようになります。
沈香の香りはこの樹脂の香りなんです。
木のところは香りません。
※白檀も香木ですが、白檀は木そのものが香ります。

樹脂で固まっているため、常温ではほぼ香らず、温めるか燃やすかして香らせます。

先日は香の講習会で、死ぬほど沈香の聞きくらべをしてきました。
グラム130円(それでもただの木屑ではない)の沈香からグラム1万円超えのもの、さらにはプライスレスのものまで。
グレードによって価格は大きく変わります。

現在は天然の沈香の輸出入が条約で禁止されていることもあり、いま手に入るのは養殖モノがほとんどです。
が、コレクションとして残されていたものは貴重な貴重な天然物もあり、その香りを堪能して、じつに贅沢な時間を過ごしました。

帰る途中も家に着いてからも、自分の服といわず髪といわず沁み付いた沈香の香りに包まれて、しあわせな午後でした。

私はお高い沈香は持っていませんが、
「沈香ってどんな香り?」「聞きくらべしてみたい」
と思われた方いたら、フォームからリクエストしてくださいね!
教材でもらって勿体なくてチビチビ使ってる沈香一揃えがありますので、お試しできますよ〜!